コーエーゲーム批評
このページでは、ファミコン時代から現在に至るまで歴史SLGの王道を築いてきたコーエーゲームのレビューを掲載しています。あくまで(変わり者の)私の主観で書かれたものなので、これが絶対とは思わないでください。筆者がオールドゲーマーなため、かなり古め〜やや新しい作品がレビューの中心です。最新作や無双シリーズに関しては残念ながらキャッチアップできてません(汗) |
コーエーの看板ゲーム
三國志シリーズ
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パソコンおよびファミコン版で誕生を飾った三國志シリーズ最初の作品が本作。発売は1985年。私自身まだこの世に生を受けていない。当時は15000円ほどの値が付いており、その金があればファミコン本体が買えたという。今ではおそらくお目にかかれない作品だが(Mobile三國志や三國志リターンズとしてリメイクされたものはある)、その内容はどんなものだったのか?少し調べてみると、どうやら君主設定時にルーレット方式が採用されていたようだ。初期の君主の能力値を+−5変動させることができるらしい。それだけの変動でどれだけゲームに影響がでるのかは謎である。能力値にはカリスマ(魅力?)、運勢、水軍などがあり一見充実している。設定ミスで郭図とホウ徳の能力値が逆転しているなんて噂もあるんだとか。シナリオは5本(これまた意外に多いことw)で武将数は約250名。![]() 劉備軍団が異常に強い。その中でも趙雲が強く、武力が99あり、知力も88ある。武力の100は当然呂布。99が関羽・張飛。同じ99でもなぜか趙雲は強かった。彼を捉えるのは至難の業(今のでもそうですが)なので公孫サンの所を攻めて、いち早く趙雲を引き入れたものです。知力も100の諸葛亮は変わらないが、99がいなくて司馬懿が98。いくらなんでもこれは無いだろうって感じでした(笑)。その中でも不思議でならなかったのが呂公(劉表配下)。運が99(100だったかな)あって最高ということでした。なぜあんな奴がと!ただ孫堅を倒しただけなのに…なので、運を使うことがある場合は彼を重用しました。今はだいぶバランスが取れたようですが、初めは贔屓を思いっきり引き倒してたんですよ(笑)。ちなみに曹真はやたら強かったんですが、曹仁はヘッポコ!曹真のパラメーターは不確かなのですが、オール90弱あったと思われます。さすが大将軍!最近では、その他の大勢に成り下がってしまったのが残念です。計略では火計が強烈です。なんと言っても兵が減るのではなく全滅(笑)。みな焼死してしまうのです。 ![]() 初代三國志の曹真の能力は、知力78武力79カリスマ90運75でしたー(ハンドブックより)。曹操は全90以上でしたね。あと郭図の武力が90でした… |
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パソコン版の発売は1989年。またまた高値での発売。基本的なシステムは前作と一緒だが、コマンド単位が国から武将へ変わったことで、行動の幅が広がった。武将数は前作を100人ほど上回る350名。機種により最大12人によるマルチプレイが可能らしい(この記録は今も破られていない)。新君主プレイができるようになった初めての作品でもある。外交ではマップ上を使者が行き来し、しかも途中で捕まってしまうこともあるという細かさ。合戦におけるコマンドも増え、一騎打ちや援軍といったシステムも本作で初めて採用されたのだ。昔は老舗のゲームショップなんかに密かに置いてあったりしたが、今ではさすがに原版を見つけ出すのは苦労するか(こちらもプレステやゲームボーイでリメイクされている)。本作は三國志をシリーズ化する意図が見えた作品でもあり、その後のゲームシステムの土台になった作品ともいえる。ちなみにファミコン版の曹豹(能力値ワースト1)の顔グラがやばいらしい。どうみても江戸の侍風情なんだとか。一見の価値あり。![]() このゲームの魅力は「知力の育成」だと思う。軍師知力-1まで、1ターンに1ずつではあるが、育成が可能。三国志Zや\を先にやっているからかもしれないが、アイテムを装備するとその武将の基礎能力が上昇し、そのアイテムが消えるのが残念。 |
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SFC時代の到来です。発売は1992年。孔明死後の時代も含めた6編のマルチシナリオで構成。前作との違いとして武将数が530名に跳ね上がったこと、攻略単位が国(数字)から都市(長安など)へ変わったこと、そして君主の選択に制限がなくなったことが大きい。軍師や将軍といった身分制が導入されたのも本作が初めて。戦争は市街戦と野戦があり、古戦場も組み込まれていて奥が深い。SFC版の話だが、戦略画面のウィンドが若干透けていてお洒落。ただ筆者は後述する三國志Wにハマった口であり、旧作のVを長く遊べた記憶はない。私見ですけど、三國志Vにハマった人って三國志Xもお好きじゃないですか? |
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1994年発売。武将数は少し減って450名。本作は筆者が最もハマったゲームといっても過言ではない。シリーズ中、1・2位を争う傑作だとも思っている。前作と大きく異なる点が、武将に特技が加わったことである。製造・天変・落雷など全24種類もある特技は、武将の放つ個性を最大限にアピールしてくれている。孔明はほぼ全てを習得しているという天才ぶり。戦場では天変と風変を習得している武将が大活躍してくれるのだが、どの軍師も大抵一方のみ。しかし孔明は二物を与えられています(笑)。内政・戦争ともに前作に比べ難易度が落ち、ストレスなくプレイできる。辺境異民族の侵入や司馬徽・華佗といった名士の訪問などミニイベントも充実している。放浪軍プレイなんかも本作が初めてではなかろうか。名作という理由はゲーム内容以外にもあり、とにかくBGMが美しい。勢力の規模によりBGMが4段階に切り替わるのだが、最初と2番目の曲が特に好きだった。エンディングロールの曲も最高。これまたSFC版限定だが、マップを斜めから俯瞰するスタイルもお洒落だった。これには逸話があり、プロデューサーは普通の平面ビューにしたかったらしいが、美術担当が頑なに拒んだ結果今の形になったとか。賛否両論あれ、私は俯瞰ビューで正解だったと思いますよ(笑)。 |
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筆者がプレイしたPS版は1997年の発売。武将数は500人。本作はシリーズ中かなり高い評価を得ている。主な特徴として、合戦に「陣形」という要素が加えられたことが挙げられる。陣形には魚鱗や鶴翼など12種類のパターンがあり、それぞれメリット・デメリットが存在する。戦争ではその特性を考慮して、臨機応変に陣形を変えて戦わねばならない。さらに陣形には向きの判定もあり、側面や背面に注意しながら進軍する。相手に不利な方向を突かれ、加えて防御の脆い陣形を組んでいたときには、もう兵士の減りが半端ない。ちなみに陣形は兵器を開発していれば弱点を補強できる。一方戦略コマンドに関しては、命令書という新要素が追加された。君主の名声を基準に、コマンドを出せる回数が制限されるという仕組みだ。説明は以上だが、はっきり言わせてもらうと私はこのゲームがあまり好きではない。新しく追加された要素が、あまりにも面倒臭く、ただの足枷に思えてしまう。家臣3名に褒美与えて命令書使い果たすとかがまさにそう。移動と攻撃で陣形を組み替えて戦うのも途中から飽きてくる。加えて引き抜きなどの計略が頻発する。逆にこちらからの計略はほぼ成功しない。三國志Wのぬるぬるプレイに慣れてしまった筆者に問題があるのだろうが、あまりにも急激な難化には正直驚いてしまった。ただ…相変わらずBGMはいいですねぇ。戦略ゲーを頭使ってじっくりプレイするのが好きな人にはお勧め。 |
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本作も地味に根強い人気がある作品だ。発売は1998年で、登場武将数は520名。通常のシナリオ7本に加え、同数のショートシナリオ(目的達成型プレイ)が用意され、好評を博した。正史に名を残す武将が多く登場したことでも有名だ。基本的な枠組みは前作を引き継いだものだが、各武将が夢という行動指針を持っていたり、年齢による能力変化があったり、派閥を形成したり、その他諸々のイベントが増えたりと質的にかなりパワーアップしている。勢力や武将の行動が年表や列伝として記録されるシステムも面白い。対する戦争システムは同時プロット制というものが導入され、敵の進軍を予測しながら予めコマンドを設定する仕組みとなっていた。が、これには賛否両論あり。総評としてこれまでのゲームシステムの集大成といった出来栄えか。 |
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筆者が購入したのは2001年発売のPS版。この作品は、三國志シリーズの中でも最高傑作といえる出来栄えである。W以来あまり大きな進展が見られなかったこのシリーズに革命が起きたとさえ感じてしまった。何と言っても全武将プレイ!これは三國志シリーズのファンにとっては夢のような話であり、実に衝撃的だった。軍師・孔明や荊州を守る関羽、そして何よりも劉表配下として働く伊籍を一人称でプレイできると思うと夜も眠れなかった。コマンド自体に特別新しい要素が加わったわけではないが、そのシンプルさが逆によかった。オールドファンにも優しい作品である。足場がどどんと落ちてくる外交や人事のシーンもよかった。漢詩大会もいい。伊籍などの文官が集まって漢詩を詠みあう風流な大会だ。他にも精勤表彰や名士十選などがあり、まさにミニイベントの宝庫。豊富なミニイベントは間違いなく作品を面白くする。三國志ファンならぜひとも本作の購入をお勧めする。個人的には後述の三國志[よりもお気に入りだ。登場武将数は520名。 ちなみに本作はシングルプレイ専用との表記があるが、裏技によりマルチプレイは可能である。筆者がプレイしていたPS版でのコマンド入力を紹介しよう。自分のターンが回ってくる直前にL1とL2とセレクトボタンを同時に押すだけ。すると武将リストが表示されるので、ここで複数のキャラを選択することによりマルチプレイが可能となる。ちなみに在野武将は選択できないので注意が必要(これを自力で見つけたとき、自分は天才じゃないかと思っていた)。ただし、このウラワザが原因かどうか詳細は不明だが、50%くらいの確率で交友関係の「親密」が正常に表示されないバグを発見。 ![]() すべてにおいて最高を誇る。ただ、時間が経つのが早いのが残念。そのため、後半では武将不足に陥る。「英雄集結」があれば最高だったであろう。新武将も結構充実している。 ![]() 顔グラがカッコよくてお気に入りかな。ただ、輸送コマンドがPKで始めて導入されるのが難点。また、年に1回の漢詩大会、武術大会が面白いし、優勝すると金やらアイテムやらが貰えるので金欠のときにはガンガン稼げる。それに、2000円の廉価版があるので購入しやすい。初心者にお勧めだと思う。 |
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筆者購入のPC版の発売が2001年。形式的にはZの発展型のはずなのだが…の作品。概要を説明すると、武将数はPC版で550名、シナリオ数は異例の51本(全武将プレイの次は全年代プレイときたわけだ)。前作の君主・太守・軍師・一般・在野に加え、新たに頭領・同志・軍団長(家庭用では都督)という身分が付け足された。だが頭領と同志は大して面白くない「放浪軍」システム専用の身分に過ぎず、軍団長は実質君主と太守の中間的存在に過ぎない。連合システムはなかなか面白く、特に軍事力のある勢力と組むと戦争で楽になる。戦争では新システム「戦法」を使って戦う。初→弐→参→四→五→極の順に上達度が表示され、これは戦法の成功確率に比例する。とまぁこんな感じだが、戦略はいいにして問題は戦争。一つの戦に時間がかかりすぎる。敵も味方も軍勢が多ければ、1時間とか普通に経過します。戦争するのが億劫で、敵太守に離間かけまくって都市ごと寝返らせるのがもはや常套手段となる。この手段を使わずに全国統一するのは難しいだろう。実際糞まじめにプレイして全武将がこの世から消え失せるまでゲームが続いたこともあった(がそれはそれでかなり笑えた)。また本作は珍しくBGMも顔グラもどれもぱっとしない(あくまで個人的な意見だが…)。まだまだ言い足りないが、本作の応援企画を行っている筆者の立場上、本音を言うのはこのへんにしておきます(汗)。![]() 評判が悪く、「く●げー」と言われてるが、真相は別。く●げーの評判を知らなかった頃に買ったが、名作だと感じる。しかし、戦に時間が掛かりすぎ、負担が大きくなってパソコンの電源が切れることも。イベントが豊富でよい。また、街中の民衆をクリックしたとき、たまに起こるミニイベントも必見。 →興味のある方は「三國志[必勝攻略法」必見です。 |
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2003年発売。武将数650名、通常シナリオ10本、仮想シナリオ10本でご提供。[での失望(と多忙のため)以来、筆者は三國志シリーズをプレイしていないのだが、数々の情報をもとにレビューを続けさせてもらうとしよう。本作は賛否両論である。特徴として、君主選択制に逆戻りしたこと、戦略と戦闘を一体化し、広大な1枚マップのもと戦略フェイズと進行フェイズにターンを分けてプレイする「ミッション・エージェント・システム」(三國志Yで採用された同時プロット制に似るのかな?)を採用したことが挙げられる。このシステム、慣れるまでは大変だが仕組みを理解するとかなり面白いと評判。敵も割合活発に動くようで、他国の戦乱に自国が巻き込まれたり、辺境異民族が異様に強かったりと、弱小勢力にとってはスリリングな楽しみ方ができる模様。その一方でCOMが弱すぎるという意見も。特にPC版では兵糧不足で勝手に自滅することも多いようだ。PK版では幾分このバランスが修正され、人によっては一気に名作化したと評価する口も。しかし2010年現在改めてレビューを見直してみると、今でも三國志\およびそのPK版(廉価版ではあるが)が新作を大いに凌いで売れており、人気の高さを窺わせる。ということでPK版も含めた評価として★4つ。![]() 一言でいうと、非常に地味なゲームだと思います。逆にいえば上級者向けなのかな。「戦略フェイズ」で操作を行い「進行フェイズ」でその結果を見守るシステムなのですが、私などはちょっともどかしく感じてしまいました。というのも画面がすごく重いのです。反応が重いというか…「戦略フェイズ」と「進行フェイズ」との移行にも非常に時間がかかります。中国全土一枚マップはとても魅力的だと思うのですが、都市と都市の間隔が狭いので「建造物を自由に設置できる」とはいかないのが残念。戦争そのものについては「陣形」がポイントになってます。出陣前に部隊の陣形を選ぶのですが、これは楽しいです。この「陣形」で勝敗が変わってきます。ただ、一度出陣してしまえば、後は成り行きを見守るだけなので、後で「しまった〜」と思ってももう遅いのです。ムービーなどは非常に雰囲気があります。オープニングも良かった。イベントムービーにはナレーションが入ってたりして大変ウケました。 ![]() ■賞賛する点■ ・官位がより細分化されたので、再現プレイもできる。(夏侯惇に征東将軍とか) ・武将の数が増えた。(袁術の息子の袁燿とか) ・ムービーが綺麗で種類も豊富。音楽が生楽器なので、表現が豊か。 ・日本が出てくる。 ・クリア後に内政値や君主と幹部武将の相性値で、結果が変わって来る。ローマに勝つ事も可能。(あくまで回想だが) ・いままで所有した武器やアイテム等が、システムデータにコ レクションされる。やりこみたくなる。 ・ショートシナリオが充実。 ・秦の始皇帝や、劉邦などが作れる。(その他中国戦史で有名人) ・郡ができるかぎり表示されている。たまに県と思しきものもあるが。 ■批判する点■ ・三国志\は全マッププレイで政治と軍事のリアルタイム進行が売りらしいが、横山光輝三国志で既に行われているので、二番煎じ感が否めない。 ・相性値というのがあり、武将を登用する時はこれが重要になってくるが、その代わりに魅力が無くなった。だから劉備は使えなくなっている。 ・兵法が37種類あり、軍を編成する際、同じ兵法を持ち、尚且つ相性のいい者同士で組ませると、一人の兵法が発動した時、連鎖する事がある。最大5人まで編成できるので、上手くいくと一度の攻撃で敵兵を20000減らせるらしい。ただこのシステ ムのお陰で、武力も統率も重要じゃなくなっている。想像して欲しい。蜀の五虎将軍は全員武力が軒並み高く、また相性値も近い。しかし実際コンビを組ませても大した事は無い。何故なら、得意な兵法がそれぞれ違うからである。だから公孫[王贊]親子の方が与えるダメージは大きい。これはこれでいいのだが、相性値は隠れ数値なので、これでソートする事ができない。故に毎回毎回軍編成が面倒くさい。 ・陣形も同じ。 ・そして軍師だが、まず参軍が無くなった。これにより軍に編成しなくてはならなくなり、必然的に攻撃力が下がる。攻める時はまだいいのだが(罠見破りや混乱収拾等のスキルがある)、守る時、城に少しでも攻撃されたら計略が使えなくなる。また火計等の明らかに軍師技と思われる物が、武力の大きさで成功確率と効果が上がる。つまり孔明より張飛の方が良いのだ。その為、知力は巡察(住民アップ)コマンドの効果増にしか使えなくなった。 ・キャラクターの絵が小さくなった。 ・武将が育成できるが、たかがしれている。 ・クリア結果の如何で、新武将制作の際、できる事が増える。最終的には、全パラメーター100、全スキル完備という鬼が作れるが、作っても面白くない。 ・呂布の絵がしょぼい(私的見解) ・内政システムが、手動に逆戻りした。つまり、各都市の収益増加は、毎ターン手動であげなければならなくなった。W、Yの様にいったんセットして放置しておけば出来上がるという具合にはいかなくなった。 ・自勢力が強くなると、敵国が連合を組むが、だから何? ■総括■ ・賞賛9、批判11で批判が上回ったが、害の無いものもあるので(なら書くな)★3つ ![]() 買った当初、「自分には無理だ」と思わせたつわものゲーム。しかし、慣れてくるとその面白さがわかり、最高のゲームと化す。グラフィックもよい。ただし、兵糧が最高値でも兵士が多ければすぐに充足がなくなるので注意が必要。新武将の全能力99なんてことも可能だが、それでは面白くないだろう。 ![]() 新システム・一枚マップ導入。また、君主プレーの奥深さを味わえる一作となった。また、[の面影が無いのが良い。ただ、マルチをすれば一発で天下を統一できることと、ベストエンドが比較的簡単に見れるのが難点。これは1枚マップの試作品なのだろうか? |
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三國志シリーズ記念すべき10作目は2004年にPC版発売。登場武将数は変わらず650名で、シナリオは7本。今度は全武将プレイに逆戻りってことでかなり興味あったのですが、数々の悪評を聞くうちに買う気をそがれてそのまんま。特徴としては一都市陥落で総取りも可能な大規模戦争「戦役」の導入と「舌戦」の追加。戦役は賛否両論で、最終兵器として心強い味方という意見もあれば、システムが確立しておらず面倒でつまらんとの意見も。文官の一騎打ちともいえる舌戦は概ね好評。しかし総じて評判が悪い。特に指摘されるのが操作性の問題で、ゲーム中のクリック回数が異常に多く、これはクリックゲーかと叫ぶユーザーも多いようだ。また歴史イベントの発生も多く、それがゲームの進行に強く影響するので、SLGのランダム性を重視する人にとっては自由度が失われたと感じるようだ(太閤立志伝をプレイされたことのある読者なら想像がつくはず。ゲーム中強制的に史実の流れに持ってかれますよね)。全体的にはZや[の完成型というよりマイナーチェンジ(そのチェンジが良しか悪しかはいざ知らず)といった印象が強く、プレイヤーを選ぶ作品になっている模様だ。 |
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前作の発売から約二年が経過した2006年、PC版三國志11が販売された。ちなみに本作から作品番号をローマ数字からアラビア数字に変えている。さらにまたも君主選択制に戻っている。武将数は前作よりわずかに増え、670名。シナリオは8本。今回は公式サイトで体験版をダウンロードできたので早速プレイ。限られた範囲内ではあるが、一通り遊んでみたところの感想を述べてみたいと思う。 |
他にもいろいろ三國志
その他のシリーズ
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初代三國志のリメイクバージョン。三國志シリーズのルーツを探りたい方にお勧め。しかしグラフィックがポリゴン表示されるので、好き嫌いが分かれそうである。登場武将数は255人。PC版は1996年に発売。 |
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GBA用のソフト。三國志Wをベースにしている(顔グラはZのものを代用)。筆者推薦の三國志Wを手軽に遊んでみたい方にお勧め。戦争中でもセーブができるので便利。2001年発売。 |
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1999年発売。三國志のネットマルチプレイが楽しめる。基本は同時ターン制(制限時間あり)。外交はカードバトル。現在ロビーサーバーは終了し、有料サービス。アプリは三國志Battlefieldからインストール。 |
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2002年発売。三國志のRTS。発売時は日韓台湾で同時リリースされた。筆者も体験版をプレイした経験があるが面白い。その手のゲームがお好きな方はぜひ。今でも一部で根強い人気を誇る。 |
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2001年、PS2版発売。前作に比べ武将とステージが大幅に増え、無双モードや装備アイテム、武器の強さを導入。日米合計100万本の出荷記録を誇る。拡張版として猛将伝(2002年発売)がある。![]() 三国志の武将が戦場を暴れ回るゲームですね。3Dですが、解像処理速度が少し遅めなどが不服な点です。イベントのリアルさ、そしてダイナミックさは、史実にも劣らぬと思います。戦場は少し史実とは違いますが、それはしょうがないと思います。キャラは確か40人くらいだったと思います。それぞれの武将が無双という必殺技を持ち合わせており、かっこいいですね。一番気をつけなければならないのは戦死です。戦死したら、そのステージを初めからプレイすることになってしまうので。これはかなりストレスがたまるので要注意です。ちなみにお勧め武将は趙雲です。初心者でも使いやすいです。最後に呂布は強すぎるので相手にしない方がいいです。 |
コーエーもう一つの大作
信長の野望シリーズ
※別人による執筆です。
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1983年に発売された記念すべき信長シリーズ第1作目。あまりに古い作品のためプレイしたことはないが、噂として聞いていることを何点か挙げると、まず舞台は中部と畿内だけらしい。しかも当初の信長シリーズには「家臣」の概念がなかったため、大名家のみで国を取ったり取られたりするそうだ。さらにプレイできる大名数は2名。織田家と武田家のみで、他は選択できない。今の信長シリーズから見ると、あまりにもシンプルすぎる。さらに「能力」は最初にルーレットがあり、出た数によって決まるらしい。加えてゲームオーバーは大名の死によって起きるので、君主が逝けばその時点でゲーム終了になる。あと1国落とせば天下統一(中央統一?)というところで大名の寿命が来たら非常に悔しいだろう。よって、このゲームは意外に難易度が高かったりする。実際、統一不可能であるとされる大名家もあるらしい。かなり運まかせなゲームということだ。でも今となってはレアモノ。「リターンズ」としてリメイクされてはいるものの、原版を持っている方は貴重なので大切に。![]() 2人だとどうしても信長の方が有利なんですよね。金はボーナスで100からスタートだし、隣国は少ないし、家康が攻めてきてくれるし(←ここ大事)。それになんと言っても若い!あのゲームは後継ぎがいないので、寿命が来た方が負けてしまう(笑)。戦争でも大将本体を倒すと全ての領土が手に入ります。1国しかなくても10国持ちの大将を倒すとあっという間に11ヶ国の大大名(笑)。コンピューターに属国指令を出すと信じられないような生産高や町を作ってくれます。コンピューターが勝手に戦争するとひどい目にあいますが、内政に関しては素晴らしいパートナーです!途中確認をしないとより大きくなってます。プレイヤーではいくらやってもできないくらい(笑)。暗殺も初めからいる人には掛かりにくいが、一揆謀反でのし上がってきた人にはコロコロ掛かります。暗殺後、残った属国があったり寿命で他大名が死ぬと入札制度があるのが変わってました。お金で国が買えるので、誰か死ぬと金をかき集めたものでした(笑)。のし上がってきた大名が国をたくさん持ってると、すかさず暗殺。今日の吸収合併など可愛いもの(笑)。まさに戦国時代です。あと、今はどうか分かりませんが、米相場がありまして、米が金の1倍を切ると買い集め、3倍近くなると売り払ってお金を稼ぐ事もできました。なんか最後の方だけ見ると経営者ゲームみたいですね。 |
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1986年に発売された2作目の「信長」シリーズ。本作もプレイしたことはないが、基本システムは前作のそれを引き継いでいて、これもまた「寿命が来たら終了方式」である。ただパワーアップしたのは、タイトルからも分かるように全国50ヶ国(北海道から九州)までの勢力が全てユーザー大名として選択できるようになったことだ。後は前作とほぼ同じ。私もその昔SFC版パッケージをゲームショップで発見した記憶があるので、プレイしたい方は探してみてください。ちなみにオススメ(簡単)の大名は土佐の長宗我部家だそうだ。あと「方言モード」という聞き慣れないシステムがある。それぞれの地方により発する方言が異なるようだ。地方文化を味わえる評判の仕組みだったとか。 |
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1988年登場の「信長」シリーズ第3作目。これまたプレイ経験はないが、なぜか不必要に攻略本を持っているので紹介する。本作こそが今日の信長シリーズの原点ともいえる作品である。なぜか?それは「家臣」の導入である。これにより、戦国一の出世頭として有名な秀吉がなぜゲームに出てこないという不満も解決されたわけである。柴田勝家や滝川一益などの名も見え、前作とは比べられないほど質的にパワーアップした。とにかく歴史SLGとしてしっかり遊べる出来栄えになったのが本作である。ただ、全国版より劣るものもある。それは地図範囲である。前作では北海道から九州までと全国だったのが、本作では北海道と九州が抜けてしまったのである。家臣の導入とトレードオフといったところであろうか。ただ、それを考慮しても当時としては至極完成度の高い作品だったといえる。登場武将数は300名以上。 |
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1990年発売のシリーズ第4作目。これは私が次の「覇王伝」の後にプレイした作品である。本作は新しく「茶器」や「文化」という要素が取り入れられた作品。たしかに「茶会」は華やかではあるが、使い方がよく分からなかった。茶会を開こうが戦略に変化はなく、デメリットさえ感じた。雰囲気を味わうだけで十分だ。また「教育」システムもあり、私はこちらのほうを重用していた。地図範囲も東北・九州が復活し、シリーズ中では今でもトップクラスの人気を誇る本作であるが、「覇王伝」贔屓の私にとっては好きになれないタイトルであった。ちなみに本作からタイトルの締めが「録→伝→記」の順に発売されることになり、奇数の作品は革新型(新システムの導入など)を、偶数の作品はその発展型として製作するという流れが始まる。登場武将数は700名以上。 |
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1992年発売のシリーズ第5作目となる本作。私が初めて「信長シリーズ」に出合った作品(当時はSFC版をプレイ)でもある。本作は従来の「国単位の戦略」から「城単位の戦略」になったことが大きな変更点。また「論功行賞」というシステムが導入された。働いて勲功がたまった武将にそれ相応の褒美(知行や感状)を与えてやるという仕組みである。さらに「朝廷」が「官位」を授けてくれたり、外交でも「威圧」や「従属」などのコマンドが実行できるなど、前作に比して細かい発展もみられた。戦争もト型の渋みのあるユニットが用いられた。ただ戦争は少々時間がかかるか。それでも顔グラよし、BGM(有力大名は専用)よし、蝦夷の蠣崎家よしと、とにかく猛烈にハマってしまった。これはシリーズ最高傑作である!と私は思うが、意外にもそれほど評価は高くないようだ。登場武将数は800名以上。 |
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1994年発売の第6作目。本作の目玉は「教育」と「軍団」。「教育」は茶会・試合・問答・砲術・馬術・算盤・相撲・水練・鷹狩…などの様々な教育を家臣にほどこし、一人前の武将に育て上げるというものだ。PS版をプレイしていたが、途中ムービーも流れ、なかなかに楽しい。「軍団」システムは、自分の所領の一部を新しい軍団として編成し、その軍団長に戦略目標を与えて自由に行動してもらうという仕組みだ。関東攻略は配下Aに畿内制圧は配下Bに…などといった具合だ。なぜ軍団を使う必要があるかというと、城の数が異様に多いからだ。自力で全国の城を落とすのはかなりきつい(私はいつも軍団長任せ)。また戦争を仕掛けると、直接利害関係のない周囲の大名家も参戦したり、中立を表明したりする面白いシステムも加わった。暗めのBGMはあまり好みではないが、シリーズでは最高傑作の一つに数えられることが多い。登場武将数は約1000名。 |
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1997年発売のシリーズ第7作目の作品。城数・武将数ともに前作の約半分に激減する。この欠点を何でフォローするのかというと、新システム「箱庭内政」!箱庭プラモのように領内に田んぼや商業施設を設置し、それまでは単なる数値で表されていた内政の発展具合が、目に見える形で認識されるようになったというわけだ。戦争は武将VS武将の単発的な野戦、守備側が圧倒的に有利な籠城戦が特徴。確かにグラフィックは格段に美しくなったし、領国経営の奥深さも味わえる作品であるが、従来までの作品とはあまりに方向性を異にする急激な変化についていけず、プレイ時間は少なかった。箱庭ファンには一部猛烈な支持もあったが、全体的な評価はあまり芳しくない。登場武将数は約600名。 |
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1999年に発売された「信長」シリーズ第8作目。「偶数の作品は前作の発展型」ということで購入には至らなかったが、本作は信長シリーズ最高傑作の呼び声が高い。大名家の総合的な力をあらわす「大名威信」という要素が加えられ、それにより家臣の忠誠度が変化したり、外交交渉に影響が及んだりするそうだ。また前作と違い、任意の場所に支城を築城・廃棄できたり、特産品を生産できたり、街道を敷設できたりと戦略の自由度が広がった。武将数も大幅に増加している。また本作に限ってはパワーアップキットが相当充実している模様で、いじくり方によっては既存の勢力図をかなり大きく塗り替えることが可能のようだ。興味のある方はぜひ試していただきたい。登場武将数は約900名。![]() 威信というシステムなどが導入され、外交などにかなり影響を与えるものとなっています。謀略にも掛かりにくくなっています。築城もお気に入りです。上杉謙信の突撃は東西に比類なしというくらい強いですよ。名家のはずの北畠氏や日向の伊東氏などは独立勢力として登場するので、ゲームスタート時に選ぶことができないのは少し残念でした。蒼天禄とは違い、本城の内部は全て違い、支城でも場所によって色々なマップが用意されてありました。パワーアップキット版では、三國志の武将(曹操・劉備・孫権とその配下の武将は結構出たと思います。関羽と張飛は戦闘が物凄く高かったような…)や古武将でのプレイが可能になり、日本の武将が三國志の武将に仕えているという不思議な現象も起こりました。特定の武将は死に際に辞世の句を読む武将もいます。最後に、やはり烈風伝は信長シリーズの傑作であり、マルチプレイが可能な最後の信長シリーズであったと思います。 |
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2001年発売のシリーズ第9作目となる作品。本作もゲーム本体がないまま攻略本を無駄に4冊も所有している。特徴としては、まず戦争システムが従来のターン制からRTS風のリアルタイム戦闘に変わった。ただしこれに関しては不評が多い。また大名家以外にも「諸勢力」と呼ばれる新勢力が登場するようになった。国人衆や忍者衆、水軍衆や寺社衆など、当時の複雑な支配関係を再現したものだ。ただしこれらの勢力はあくまでNPC勢力であることに注意しなければならない。パラメータに関しては、特技の数が大幅に増加したことも特徴に挙げられる。ちなみに本作はシングルプレイ専用である。屏風絵をモチーフにした戦略画面はとても美しいが、肝心のゲーム内容に不満が多く、今一つの評価となっているそうだ。登場武将数は1300名以上。 |
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2002年に発売された「信長」シリーズ記念すべき第10作目。私もPC版を長年プレイしている。本作は「下克上」をテーマとしており、それに付随する形で新モード「配下武将プレイ」が搭載されることになった。厳密には城主および軍団長を選択可能である。諸勢力も前作から受け継がれ、戦略にも大きな影響を及ぼしてくる。外交が飛びぬけてパワーアップしている。戦略=外交ととらえて問題ない。弱った勢力を従属化・家臣化脅迫したり、敵城主を内通させたりと、戦争を避けるための工夫は豊富にある。戦争は今回もリアルタイムだが、嵐世記のそれとは大分毛並みが違う。野戦は左翼・中央・右翼の三隊をベースに戦う。籠城戦(攻撃側)は最大五隊の軍勢で攻め込み、順に曲輪を落としていくといった具合。一見シンプルながら、多様な策戦コマンドを駆使して戦うコツを掴めば、かなり爽快にゲームを進めることができる。グラフィックも美しく、BGMも良。全体的にスタイリッシュで、味のある、完成度の高い作品になっていると私は思う。PK版では新武将を1000人登録可能なので、イベントエディタを併せて駆使すれば、事実上全勢力・全武将を架空のものに塗り替えることが可能だ(途方もない時間がかかるが…)。登場武将数は約1500名。 |