雑学の章

三國志[を骨までしゃぶる

 三國志[を遊びつくして、もうお腹いっぱいになったというあなた。少し視点を変えた楽しみ方を考案したので、是非一度お試しあれ。どれもなかなか面白いぞ。

@仮想モードプレイ

 ゲームを始める前の環境設定で、モードを仮想にしてみよう。すると全ての人間関係が白紙の状態になる。つまり劉・関・張の義兄弟設定も抹消されるというワケ。さらに武将の性格や相性までもがランダムに設定されるので、例えば仁義に篤い呂布が登場したり、劉備と曹操が大の仲良しになったりするのだ。最初はイメージとのギャップに頭が混乱するかもしれないが、慣れるとその予測不可能な要素が面白味に変わってくるから不思議だ。このプレイでは、特に司馬徽の人物評価が役に立つのも特徴的。

Aマルチプレイ

 三國志Zと[の違いの一つに、マルチプレイの可否が挙げられる。Zではウラワザを使うことによりマルチプレイが可能になるが、公式にサポートされているわけではない。一方、三國志[では最大8人までのマルチプレイに正式対応している。二人でマルチプレイするなら一人四役を演じるとか、友達八人呼んできて代わる代わるプレイするのも一興。しかしマルチプレイの面白さは、最初に互いにプレイする武将を決める瞬間や、1〜2ターン目までに全てが集約されていて、あとはマンネリ化するのがオチなので(笑)、ゲームをセーブしながら継続して遊ぶということに主眼を置かないほうがいい。それに一人が戦争してるのを他の人がただ見て待っているのも辛い。マウス連打で少しはテンポが上がるが、それでも厄介なのは変わらない。戦争をする際にはプレイヤー武将を出陣させないなどの工夫が必要だろう。

B新武将プレイ

 三國志[は何も史実武将で遊ぶばかりが楽しみではない。「新武将登録」というものがあるのに何故これを使わない、と問い詰めたいものだ。私なんか新武将プレイでゲームクリアした数の方が多いくらいだ。自分で好みの名前を付け、能力を設定し、特技を決める。しかしまあ、マスクデータまでこだわって設定したい私のようなダメ人間にとって、これっぽっちのものではどうも納得いかない。かつては無料で使用できる三國志[の新武将エディターがあり、能力・特技は勿論のこと、マスクデータや性格まで緻密に設定できた。他にも顔グラフィックの交換ツールやセーブデータエディターなど色々なツールが出回っていたそうだ。ちなみにPK版では全ての項目を自由に設定できるので、こだわりの新武将でプレイしたい場合はそちらをどうぞ。きっと新しい三國志ワールドが展開されるハズだ。

C異民族プレイ

 三國志[には漢民族のみならず、当時三国にも匹敵する勢力を誇っていた異民族からも何人かの武将が出演をはたしている。これといって魅力のない面々ばかりだが、これはこれでなかなかいい味を出している。ちょっとした気分転換に彼らで遊んでみるのはどうだろうか?以下は異民族武将(一部例外あり)の一覧。気に入った人物は見つかるかな?

異民族名 所属武将
南蛮 阿会喃 金環三結 帯来洞主 朶思大王 董荼那
忙牙長 木鹿大王 孟獲 孟優 楊鋒

烏戈

兀突骨
俄何焼戈 北宮玉 迷当大王

西羌

越吉 雅丹 徹里吉
烏丸 閻柔 丘力居 トウ頓
鮮卑 軻比能
匈奴 於夫羅 呼廚泉 劉豹
武陵蛮 沙摩柯
(黒山賊) スイ固 張燕
(黄巾賊) 何儀 管亥 韓忠 キョウ都 厳政 高昇 周倉
孫仲 張ガイ 張角 趙弘 張宝 張梁 程遠志
ケ茂 裴元紹 卞喜 劉辟 廖化

 祝融は孟獲の妻として登場するので、担当武将として選べない。兀突骨は言わずと知れた半魚人。なんでも鱗が体中を覆っていたとか。藤甲兵をもって孔明と対峙するも、焼き殺された。閻柔は年少時に烏丸に捕らえられ、後にその信望により烏丸の指導者となったため、烏丸族の仲間に入れておいた。異民族ではないが、おまけとして黄巾賊の仲間も紹介。後に活躍する周倉や廖化なども、もとは黄巾賊の一味だ。ちなみに私がこの中でプレイしたことのある武将は迷当大王だ。

Dオリジナル勢力プレイ

 三國志[をプレイ中、ふと勢力図をまったく違う君主で構成したくなったり、まったく別の勢力色で塗り替えたくなったことはないだろうか?そんな希望に応えてくれるのが、このプレイ法。少々めんどくさいが、達成した時の喜びもひとしおである。

 まずは8名の太守(軍団長でもOK)を選ぶ。モードは仮想の方が望ましい。そしてゲームスタート。それぞれの太守が評定を行うことになるだろう。そこで全ての太守を「反乱」させる。これで一気に八つの新君主が誕生。しかし、ここで喜んでいれば、すぐさま大勢力に滅ぼされる運命にある。よって機能の「終了」で、一度全武将をコンピューターに任す。そしてすぐさま右クリック連打。そして新たな太守を8人選ぶ。そして評定でまた独立。これにより、勢力図はどんどん新しい色に塗り替えられる。そして大体の太守が反乱し終わると、あることに気付く。そう、太守の反乱に賛同しなかった武将がもとの君主(つまり太守に反乱されまくった君主)の勢力に逃げ込んでいくため、結果まだまだもとの君主の力が強大なのだ。

 そこで今度は君主を8名選択(シナリオによっては8名もいないけど)する。そして評定で「放浪」してしまうのだ。これにより多くの家臣が君主と共に放浪してしまうため、結果この勢力は弱体化するのだ(説明が分かりにくいな…)。さらにこの勢力を弱体化させるために、新たに勢力を継いだ君主8名を選択。これを次々に放浪させる。こうして段々と各勢力の武将数が均一化(君主一人とか)してくる。するとここで困ったことが起きる。そう、その放浪軍に多くの武将が付き従っていることになるのだ。これが旗揚し始めると、またかなり厄介なことになる。

 だから今度はその放浪軍の頭領を8名選択し、武将を片っ端から「解雇」していく。このプレイをする際、なぜ仮想モードにした方がいいのかという理由がここにある。ここで解雇された武将達の身分は、全員一度在野になる。そして各地を放浪して君主に仕えていく。仮想モードにすると、これらの将が意外な君主に仕えることになり、後々面白い結果になっていくのだ。張飛に仕える呂布とか。これを史実モードで試すと、どうも仲の良い武将同士が集まる傾向があり、完全なオリジナル勢力図を作ることが難しくなってくるのだ。

 さて、これにより全く名前の知らないような武将が君主になり、各地に弱小放浪軍がうごめくという不思議なオリジナルシナリオが完成する。後は好きな武将を選んでプレイすればOK。勿論そんな簡単に武将がばらばらになるとは限らないので、その時々で臨機応変に担当武将を変更し、反乱・放浪・解雇を繰り返していこう。ちなみに最初の一年くらいは、どの勢力も目立って戦争を仕掛ける傾向がないので、ここでより多くの太守を反乱させることが成功の秘訣となる。さらに極端に多くの武将を抱えている君主の場合、先に半数くらいの武将を解雇させてから放浪した方が効率がいい。まだまだ改良の余地はあるが、何はともあれ是非一度お試しあれ。まずは群雄割拠の時代で試してみよう。

BGMについて

 三國志[のBGMは、雄大な中国大陸を連想させる三國志WやXのような迫力さはないものの、胡弓のような音色をベースにした落ち着いた楽曲で、本作のイメージにマッチしている。中でも私のお気に入りは、放浪軍の評定画面で流れるBGM。荒涼とした大地に陣を構え、虎視眈々と旗揚げの機会を狙う放浪軍の心境を見事に表している。そんなBGMをここで一挙公開しよう。といってもBGMそのものは流せないので、WMPなどで開いた際に表示されるトラックbェゲーム中のどのシーンで使われているのかを記した以下の表をご覧あれ。本体持っておられない方には無意味な項目になってしまいますが…。

トラックaiタイトル) 使用されているシーン
1

初期画面
このページを見るにはMIDIプラグインが必要です。
『三國志[ 「初期設定」』 宮内少輔元親さん作曲(宮内少輔の屋敷

2 并州・幽州・雍州・涼州の都市画面
3 エン州・冀州・徐州・司隷・青州・豫州の都市画面
4 荊南・荊北・揚州・淮南の都市画面
5 益州の都市画面
6 南中の都市画面
7(外交(神楽)) 外交シーン
8(評定(隆美)) 放浪軍の評定画面
9(評定(神楽)) 一般勢力の評定画面
10(評定(美三)) 王以上の官爵を獲得している勢力の評定画面?
11(戦いの策略) 軍議画面
12(馬超VS曹操) 戦争画面
13 戦争画面
14 戦争画面
15 戦争画面
16 戦争画面(特に南蛮)
17 戦争画面(イベントなどにも使用)
18(一騎VS一騎) 一騎討ちシーン
19 ゲーム開始直前の戦況解説シーン
20 兵器完成の報告シーンやイベントなど
21 結婚イベントなど
22 結婚相手との雑談シーンなど
23 連合勝利イベントなど
24 左慈来訪イベントなど
25 疫病の被害を受けている都市画面など
26 武将死亡シーン
27(プレエンディング) エンディング画面
28(オープニング) オープニング画面
29(エンディング) スタッフロール画面

 この表はあんまり信憑性ないかも(汗)。戦争のBGMなんかかなり手抜きしてるし…。実際のところ、戦争の種類(攻撃側や守備側など)によってBGMが変わるが、その詳細は不明。この他にも、各種イベントやエンディングで所々使われてるBGMもある。大体はこんなところに使われてるよってことで。10番の評定のBGMだが、おそらく王以上の官爵に任じられている勢力に流れるものだと思われます。だから南蛮王の官爵を獲得している孟獲の勢力も、評定でこのBGMが流れている。それにしても南中の都市BGMが専用というのはこだわりが感じられる。都市に生えてる木々のグラフィックまでもが違う。皆様も南中で素敵なトロピカルライフを楽しんでみてはいかがか?

三國志[でトリビアの泉

 ここでは、三國志[の知られざる真相…というよりも雑学を公開しよう。実はこだわりのある作品なんだと実感できるものばかりだろう。

タイトル 評価(超適当)
三國志[は名作である
 悪評が多い本作ではあるが、それはこのゲームの真髄を知らないからそう言えるのである。本作は遊べば遊ぶほど、その面白さに感激し、その奥深さに驚嘆できる。そしてきっと貴方も187年の区星でプレイしてみたくなるだろう。
100へぇ
本作に士燮は出演できなかった
 三國志Zで交州を本拠にして独特の雰囲気を醸し出していた士燮の勢力は、本作では登場していない。私はこれを残念に思い、新武将として彼とその一族を登録したが、肝心な土地(交趾)がなかったため、やむなく桂陽を本拠にして新勢力を作成した。しかし劉表に瞬殺されてしまったため気分を害し、以後士燮のことは忘れてしまった。
91へぇ
孔融と禰衡は顔見知りである
 禰衡が「世に人物といえるのは孔融だけ」と評したのは有名な話。そのせいか、普通特別武将とは親密が未知の状態でスタートするのに対し、孔融だけは最初から禰衡との親密が知己に設定されている。この他にも、劉備と司馬徽の親密が好意でスタートするシナリオなどもあり、探せば色々な発見がありそうだ。
83へぇ
呂蒙はすくすくと成長していた
 今まで「呉下の阿蒙にあらず」などの歴史イベントで急成長を遂げていた呂蒙。しかし全年代プレイを採用した三國志[では、206年から211年にかけてグングンと呂蒙の能力が上がっていくのだ。その成長振りも目覚しく、初期の能力が知力62政治57だったのに比べ、成長後は知力92政治87へと大進化を遂げている。これぞまさに知勇兼備の将軍といったところか。ちなみに蒋欽もほんの少しだけパワーアップしている。
79へぇ
釣り人は稀に大物を釣り上げることがある
 いつも釣れない釣れないと嘆いている素人の釣り人。しかし、じっと観察していると釣り人のアニメが動き、その瞬間に彼をクリックすると「きたきた!」や「大物だ!」などの歓声をあげることがある。
68へぇ
有能な新武将を作ることができる
 結構有名なウラワザ。新武将登録画面でルビに半角で3594と入力すると、通常よりも多いボーナスポイントを獲得できる。これにより少しは有能な新武将を作成することが可能になる。
53へぇ
老人は夏の暑さと冬の寒さに耐えかねていた
 季節によって暑いだの寒いだのと愚痴をこぼす老人。しかし、夏の南中では「この地方はいつも暑くて…」と嘆き、冬の北方では「この地方の寒さといったらまるで地獄のよう…」と専用のフレーズを吐く。
46へぇ
張角にも国号があった
 国号といえば、皇帝を名乗った際に命名される特別な国名。しかし張角は皇帝を名乗ってないくせに国号を有している。名前は勿論「黄巾賊」。
38へぇ
不吉な鳴き方をするカラスがいる
 疫病が流行している都市では、沢山のカラスが現れる。その中で画面右下の橋の上にいる奴をクリックすると、不気味な鳴き声が聞こえてくる。
29へぇ
戦争中、小地図を表示することができる
 戦争画面右上の「情報」にある「地図」を選択すれば、戦場の小地図を表示することができる。しかし活用の仕様がなく、また邪魔になるだけなので、いつの間にかその存在を忘れていることが多い。
17へぇ